分配利回り10%越えで人気のQYLDについて、どんなものなのか調べてみました。
QYLDの概要
QYLDとは、GLOBAL X社のグローバルX NASDAQ100・カバード・コール ETFのことであり、 GLOBAL X社のWEBページ によると、「カバード・コール戦略で利益を生み出そうとするもので、ナスダック100指数の株式を購入し、対応する同一指数のコール・オプションを売却、手数料及び経費控除前の価格及び利回りという点について、CBOE NASDAQ-100®・バイライト・V2・インデックスに連動する投資成果を目指す。」とのことです。(QYLDのWEBページはこちら)
組み入れ銘柄数は103。QQQとほぼ同じで、上位10銘柄で全体の約55%を占めています。
カバード・コール戦略 については次のオプション取引で説明します。
オプション取引
オプション取引とは、定められた期日に定められた価格で売買する権利を売買する取引です。 【買う権利】のことをコールオプション 、【売る権利】のことをプットオプションといいます。オプションを買う時に”プレミアム”と呼ばれるオプション料を支払います。
オプション取引には4通りの方法があります。
- コールオプションの買い
- コールオプションの売り
- プットオプションの買い
- プットオプションの売り
QYLDでは2の”コールオプションの売り”を行っていることになります。
例えば、「商品(NASDAQ100)を1ヶ月後に100ドルで買う権利」を売るとします。この時のプレミアムを10ドルとします。この時、買い手は10ドル支払い「 商品(NASDAQ100)を1ヶ月後に100ドルで買う権利 」買います。そして期日に、例えば120ドルに値上がりしていれば、権利を行使し100ドルで買います。逆に80ドルに値下がりしていれば、権利を放棄します。
売り手は、初めにプレミアム10ドルを手に入れ、期日に 120ドルに値上がりしていても、100ドルで売ることになります。 80ドルに値下がりしていれば、権利が放棄されるので、 プレミアムの10ドルが残ります。 このプレミアムの約半分を分配金として出しているのがQYLDです。
QYLDの過去の成績
直近の分配と利回りはざっとこんな感じ。平均10%で下が8%、上が12%、直近では平均を少し上回っています。
過去のオプションプレミアム(GLOBAL X WEBより)を見てみると、大体2%弱。NASDAQ100 VOLTILITY 指数(VXN)の数値の約1/10が目安になっています。 オプションプレミアム の半分(最大値1%)が分配されているようです。
VXNの過去の数値を引っ張り出してきて、予想値を出してみましたが、そこそこ一致していると思います。
分配が1%の上限行っている月が多いので、利益出てそうな気がしたのですが、下の株価の推移をみれば少し減少傾向なので、NASDAQ100が下がっている時は、オプションが売れていないように思います。オプションが売り切れてない中で原資産を切り崩しながら配当を出しているのでしょう。QQQの下げのタイミングで株価下がっているように見えます。
QYLDの今後の予想(願望)
QYLDにとっていい環境は、NASDAQ100のボラティリティが高め(VXNが20以上)で、月2%程度で成長していくことがいいと思います。
オプションがちゃんと売れることが前提ですが、原資産を減らさずに、10~12%の分配を出し続けられるでしょう。
NASDAQ100が長期間下落するのはあまり考えないで今の感じで上がっていくのかな?と信じて予想してみました。
(左軸)2021年12月時点を100%、(右軸)2019年1月時点を100%で示してます。
y=EXP(0.006*x)にするとキレイに重なったので、こんな感じで上がってほしいなーと願望が8割くらい入ってますがw
VXNが20以上でこんな感じで上昇していけば、月2%程度の成長になるので、プレミアムは2%以上で分配はほぼ1%を維持できる。
この予想から大きく外れない限りはこのままQYLDで突っ走っていこうと考えてます。
最後に、購入タイミングですが、値幅が$23±1.1くらいの変動しかないので、わざわざ安値を待って購入する必要はないかなと思います。安値を待って半年投資時期を遅らせると、半年分約1.2ドルの分配金を貰い損ねることになります。なので個人的にはいつでもいいかなと思っています。強いて言うなら、権利確定日前まででRSIが30切ったら買いとか、RSIが60以上の時は買わないくらいでいいんじゃないかと思います。
※この記事ではQYLDについての考えを述べているだけで、推奨しているわけではありません。最終的な投資判断は自己責任でお願いします。
ではまたー。
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