米国債券ETF 徹底比較

米国株

債券ETFとは?

債券ETFとは、債券で構成されたETFのことです。ETFとはExchange Traded Fund の略で、日本語では「上場投資信託」といいます。名前の通り、市場に上場された投資信託で、証券会社に口座を開けば、株式同様手軽に売買することができます。

債券ETFのメリット

  • 少額からの投資が可能
  • 複数の債券に分散投資ができる
  • 分配金が得られる
  • 値動きが安定している

米国債券ETFは1株から購入可能であり、数十ドルから百ドル程度から購入できます。複数の債券に投資されており、リスクを分散して投資することが可能です。

また、分配金も毎月出している銘柄が多く、毎月安定した分配を得られることができます。

株式と比較して値動きが小さく、リーマンショックやコロナ時でも株式と比べると下落率は小さくなっています。

債券ETFのデメリット

  • コストがかかる
  • リターンが小さい

売買手数料や信託報酬などの費用が発生します。証券会社によっては売買手数料無料の銘柄もあります。

最大のデメリットは、リターンが株式と比べると小さいことだと思います。2015年以降の株価はこんな感じで推移しています。

【AGG】は米国総合債券、【DIA】はNYダウ、【VOO】はS&P 500、【QQQ】はNASDAQ100、【GLD】は金価格のETFです。

米国債券ETFの種類

まず、債券にはどのような種類があるのか?ですが、ざっくり分けると、国債・社債があり、その中でも期間が短期、中期、長期のものがあります。また、格付けがあり信用度が高いAAAからAA、A、BBB、BB、B、CCC、CC、Cの順でランク分けされています。基本的に格付けが低い方が利回りが高い傾向があります。

どのような米国債券ETFがあるのか、いくつかPick-Upしてみました。

Ticker名称運営会社経費率設定時期直近利回り
AGGiシェアーズ・コア米国総合債券市場ETFBlackRock0.03%2003/9/262.67%
BNDバンガード米国トータル債券市場ETFVanguard0.03%2007/4/102.67%
SPABSPDRポートフォリオ米国総合債券ETFState Street0.03%2007/5/232.68%
BSVバンガード米国短期債券ETFVanguard0.04%2007/4/101.62%
BIVバンガード米国中期債券ETFVanguard0.04%2007/4/102.45%
BLVバンガード米国長期債券ETFVanguard0.04%2007/4/104.07%
SPTSSPDRポートフォリオ米国短期国債ETFState Street0.06%2011/12/11.67%
SPTISPDRポートフォリオ米国中期国債ETFState Street0.06%2007/5/231.63%
SPTLSPDR ポートフォリオ米国長期国債ETFState Street0.06%2007/5/232.81%
VGSHバンガード米国短期国債ETFVanguard0.04%2009/11/231.48%
VGITバンガード米国中期国債ETFVanguard0.04%2009/11/232.03%
VGLTバンガード米国長期国債ETFVanguard0.04%2009/11/233.02%
SPSBSPDR ポートフォリオ米国短期社債ETFState Street0.04%2009/12/172.36%
SPIBSPDR ポートフォリオ米国中期社債ETFState Street0.04%2009/2/113.18%
SPLBSPDRポートフォリオ米国長期社債ETFState Street0.04%2009/3/115.10%
VCSHバンガード米国短期社債ETFVanguard0.04%2009/11/232.35%
VCITバンガード米国中期社債ETFVanguard0.04%2009/11/233.40%
VCLTバンガード米国長期社債ETFVanguard0.04%2009/11/234.80%
TLTiシェアーズ米国国債20年超ETFBlackRock0.15%2002/7/262.97%
HYGiシェアーズiBoxx米ドル建て・ハイイールド社債ETFBlackRock0.48%2007/4/115.89%
LQDiシェアーズiBoxx米ドル建て投資適格社債ETFBlackRock0.14%2002/7/264.06%

米国債券ETFの値動き

上記、米国債券ETFの2020年1月からの値動きがこちら。

全然わからないので、2020年1月の株価を基準にして表示してみました。

値動きの大きな銘柄/そうでもない銘柄、コロナショックの影響を受けた銘柄/そうでもない銘、何種類かのパターンに分けられそうです。

総合債券

AGG、BND、SPABは値動きがほぼ同じです。また短期、中期、長期で見ると短期のBSVの値動きが小さく、長期のBLVの値動きは大きくなっています。中期のBIVは中間の値動きになっています。

国債

国債はコロナショック時の下落の影響はありません。逆に利下げの影響で株価が上がっています。また、短期(SPTS、VGSH)は値動きが小さく、長期(SPTL、VGLT)は値動きが大きくなっています。中期(SPTI、VGIT)は中間の値動きになっています。

社債

社債はコロナショック時に、下落の影響を受け、株価が下がっています。また、短期(SPSB、VCSH)は値動きが小さく、長期(SPLB、VCLT)は値動きが大きくなっています。中期(SPIB、VCIT)は中間の値動きになっています。

短期債

社債は短期でも少しコロナの影響が見られます。逆に国債はコロナの影響がありませんでした。わずかな差ですがStateStreetの方が下げが少ないように思います。

中期債

中期は短期債よりもボラが高めになっています。そして社債の方が下落は大きくなっています。

長期債

長期は株式並みにボラが高くなっています。+20%から-30%まで変動していますし、債券でこれは怖いですね。底値付近で仕込めれば債券でもそこそこのリターンが見込めると思えるのであればありかもしれませんが。

米国債券ETFの分配金

各米国債券ETFの12か月分の分配金をまとめてみました。総合、国債、社債、短期、中期、長期で並べています。

国債より社債の方が利回りが高く、期間も長期>中期>短期の順で高くなっています。

まとめ

米国債券ETFを比較してみてわかったことは、コロナショックのような株価急落時には社債もつられて下落するが、国債は下落しない。値動きの幅は長期>中期>短期の順で短期が最も安定している。しかし、利回りは長期>中期>短期の順で高くなる。

高ボラ・高利回りの長期債券のETFにするのか、低ボラ・低利回りの短期債券のETFにするのか、中間の総合債券にするのかどれを選びますか?

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